食器は、形に合わせて種類分けされていますが、中でも「これってどっち?」と迷ってしまうことが多いのが、「皿」と「鉢」ではないでしょうか。
皿、と言いつつ、ちょっと深みがある「深皿」の場合、「浅鉢」とも言える。
鉢、と言いつつ、お皿のように使う食器もあったりする。
商品名が「皿」「鉢」であるからと言って、必ずしもそれが全てではありません。
これは、皿や鉢以外にも(広くは器以外にも)言えることですが、まずは、皿と鉢を区別する方法を見ながら、食器との向き合い方を考えていきましょう。
食器の種類をまとめた記事はこちら↓↓
食器の基礎:和食器の種類と名前を覚えよう!
目次
汁気のある料理を盛り付けられるのが、鉢
まず、基本的な考え方を。
汁気のある料理を盛り付けられる深さがあるものは、「鉢」と言って良いでしょう。
煮物やあんかけ料理などは、鉢に盛り付けることが多いですよね。
小鉢だと、酢の物やお浸し、豆腐など。また、鍋料理をよそう器としても良く使われます。
ただし、これはあくまで、基本的な考え方。紹介しているのも、かなりわかりやすい例です。
例えば、
汁気があっても、こんな風にお皿に盛り付ける場合もあります。汁気というより、たっぷりめのソースのような感覚ですかね。
また、汁気がない料理でも、鉢に盛り付けることで立体感が出ますよね。平らなお皿に盛るよりも、バランス良く余白感が出ています。
どんな料理を盛り付けるかで、皿にも鉢にもなる
深さがあるものが鉢、というのが基本的な考え方。
しかし、結局、その時使う人が何を盛り付けるかによって、一つの器が鉢になったり皿になったりするのです。
浅鉢をパスタ皿のように使ったり、カレー皿のように使ったりすることもありますよね。
ちょっと深さがあるリム皿に、ポトフを盛り付けて鉢のように使うのも素敵です。
私が最近良くやるのが、お蕎麦の盛り付けに鉢を使う方法。
大きめの鉢に蕎麦ざるを組み合わせて、そこにお蕎麦を盛り付けると、見た目はちょっと深さのあるお皿のようになりつつ、水分は鉢の底に良い具合に落ちてくれて、とっても機能的。
また、鉢の縁の部分が程よく余白となり、見栄えも良いです。
基本は押さえつつ、見た目や食べやすさを考えて、色々な使い方を模索するのも、器の楽しさです。
器の種類にとらわれず、色々な使い方をしてみよう!
今回は、皿と鉢についてお話しましたが、他の器も考え方は同じです。
例えば、大きめの深鉢は、どんぶりにもなりますよね。形によっては、ラーメンどんぶりとしても使えます。実際、我が家にも、日によって親子丼を入れたり、ラーメンを入れたり、カレーを入れたりする万能鉢がいくつかあります。
お茶碗として使っている器も、形や柄によっては小鉢として併用できたりします。
グラスだって、飲み物を飲む以外に、こんな風にスイーツを入れるカップとして使ったり。
コーヒーカップのソーサーを、お皿として使うのだってアリです。
余談ですが、お仕事でお世話になっているメイクアップアーティストさんが、化粧品についてこんなことをお話されていました。
「化粧品は、便宜上、商品名がついているけれど、結局のところ、粉と水と油でできているのは同じ。何をどう使っても自由です」
これって、器も同じだなあと。使い方は、あなた次第。
自由に、気分が上がる使い方、美味しく感じる使い方を楽しみましょう!
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