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ワイングラスに種類があるのは、とにかく美味しく飲むため【グラスの種類まとめ】

様々なグラスでテイスティングする女性

私、実はワインがあまり飲めないのです。

しかし、美味しいワインと料理の組み合わせを知ったり、実際に美味しそうに料理を食べ、ワインを飲む人を見るのは大好き。

美味しいイタリアンやフレンチを食べるときは「ああ私もワインがもっと飲めたなら」と思いますが、こればっかりは仕方ない。私なりに、ビールで楽しみます。

ワインといえば、赤か白か、発泡性かそうじゃないか、産地などで、使用するグラスが変わってきます。

ワインに限らず、特にお酒は、その種類に合わせてグラスの形が全く違いますよね。

これはひとえに「とにかく美味しく飲むため」です。

今回は、ワイングラスを始めとした、ベーシックなグラスの種類についてまとめてみます。

知らなくても美味しいものは美味しいけど、知るともっと美味しく飲めるはず!ということで、是非ご覧ください。






グラスの形

様々な空のグラス

前述したように、グラスは「とにかく美味しく飲む」ために、注ぐ飲み物により形が異なります。

もちろん、どんなグラスでどんな飲み物を飲んだって自由なのですが「なぜこれを飲むときにこのグラスを使うのか」を知っておくと、これからのグラス選びの幅が広がるかもしれません。

まず、グラスは透明のため、飲み物の「色」を楽しめる食器です。綺麗に洗ったグラスに飲み物を注ぐと、飲み物の色に光が当たり美しく輝きます。また、発泡性のある飲み物では泡の美しさも堪能できます。

温度を目で感じることができるのもグラスの特徴です。氷を入れた飲み物はグラスの透明と氷の透明が重なり合いより涼しげに、熱い飲み物は曇るグラスとそこから上がる蒸気でよりホカホカに見えるものです。

また、飲み物には、香りがあるものや空気と触れることでまろやかになるもの、泡の立ち方で味が変わるものなど「注ぐ」ことでさらに美味しくできるものが多いです。

このような飲み物をより美味しく飲むためには、グラスの形が重要になってきます。

ワイングラスだと、リム(唇が触れる縁の部分)の口径、ボウル(飲み物が入る部分)の膨らみや深さ、グラスの厚みなどなど。

ちなみに、ワイングラスには、高さを出す脚の部分(ステム)がありますが、ここを持って飲むと、飲み物に手の温度が伝わりづらくなります。

※海外ではボウルを持って飲むのが一般的だったり、今はステム自体がないワイングラスもあったり、必ずしもステムを持つ飲み方だけが正しいというわけではなく、ケースバイケースです。

書き始めるとキリがないですが、このように、飲み物を美味しく飲むこととグラスの形は、切っても切り離せない関係にあるのです。

グラスの種類

グラスを持って乾杯している様子

それでは、主なグラスの種類をまとめていきます。

ここで紹介するものは、あくまでベーシックなものです。

今は機能性やデザイン性などの観点から、本当に様々なグラスがあります。

ここで紹介するグラスの特徴が、あらゆるグラス選びのヒントになれば嬉しいです。

基本のワイングラス

多くの人がよく知るワイングラスの知識と言えば「赤と白で違う」ということではないでしょうか。

これはある意味正しく、ある意味必ずしもそうではない、ということになります。

赤ワインは、複雑な味わいと香りがある重ためのものが多いです。

一方、白ワインは、すっきりと軽やかなものが多いです。

重ためのワインは、その風味や香りをより楽しむために、ボウルが大きめのグラスを使うのが一般的です。ボウルが大きいとワインが空気を多く含み、香りが引き立ちます。

渋みが少なくフルーティーなワインは、冷やして飲むことが多いため、温度が変わらないうちに飲めるよう小さめのグラスが使われます。

つまり、赤か白か、というよりは、ワインの味わいや風味によって使うグラスを変えるのが、美味しく飲むポイントなのです。

また、ワイングラスはボウルからリムに向かってすぼまった形のものが多いですが、これはワインの香りをグラスに満たし、飲むときにより香るようにするためです。

ということで、ここでは以下の4タイプのワイングラスを紹介します。

余談ですが、私の大好きなビールでも、スタイルによって様々なグラスがあり、グラス選びの基準は大体同じです。こちらもいつか記事でまとめてみたいと思っています。

万能型
ワインが入ったワイングラス二脚

一般的な、バランスの取れた形のグラスです。赤ワインと白ワインで兼用するならこの型が良いでしょう。

ボルドー型
赤ワインが入ったボルドー型のワイングラス

万能型など一般的なグラスより大きめです。ボウルは縦に長めで、飲み口は若干狭くなっており、チューリップ型とも呼ばれます。重ためのワイン向き。

ブルゴーニュ型
赤ワインが入ったブルゴーニュ型ワイングラス

ブルゴーニュ産ピノ・ノワールなど、繊細な赤ワインを飲むのに適したグラス。繊細な香りをしっかり感じるためにボウルが大きく、リムに向かってよりすぼまった形になっています。

モンラッシェ型
赤ワインが入ったモンラッシェ型ワイングラス

シャルドネ種から作られる、ブルゴーニュ産モンラッシェのような、香り高い白ワインを飲むのに適したグラス。酸味をより感じやすい形です。

シャンパングラス

シャンパングラスもワイングラスの一種ですが、ここでは分けて紹介していきます。

シャンパンは、スパークリングワインの一種で、フランスのシャンパーニュ地方で作られたもの、その中でも、法律で定められた条件を満たしたものだけが名乗れる名称です。

シャンパングラスは、シャンパンだけではなく、スパークリングワイン全般を飲む際に使います。

主な種類は以下の2つです。

フルートシャンパン
スパークリングワインが入ったフルートシャンパングラス

フルート型のグラスで、細長く場所を取りません。

細長い形によって、泡が立ち上がる様子を美しく見せることができ、炭酸も長持ちします。

クープシャンパン
飲み物が入ったクープシャンパングラス

口径が広く、ボウルが浅いのが特徴です。お祝い事の乾杯の際によく使われます。

この形だと、顎をあまりあげなくてもワインを飲むことができるため、昔は社交界で女性が飲むのに重宝されていたそうです。

フルートシャンパンと比べて炭酸の持ちは短いですが、その分華やかに泡が立ち上がります。

ゴブレット

氷とドリンクが入った2つのゴブレット

脚と台がついたグラス全般をゴブレットと言います。ワイングラスと比べて脚が短く、容量が大きいものが多いです。

ごくごく飲める水やジュース、ビールなど、幅広い飲み物に使われます。

ピルスナーグラス

冷たいビールが入ったピルスナーグラス

ビールのグラスといえばこれが真っ先に出てくるのではないでしょうか。

日本では一般的な「ピルスナータイプ」のビールを飲むのに適したグラスです。

ビールの黄金色と白い泡、気泡が上がる様子がバランスよく楽しめます。

ビール以外に、ジュースなどソフトドリンクにも、カジュアルな場ではワインを飲むのにも使われます。

タンブラー

氷とドリンクが入ったタンブラーグラス

円筒型のグラス全般をタンブラーと呼びます。今は保冷・保温できるものなど、機能性のあるものが注目されていますよね。

水もお酒も、様々なものを飲むのに使います。

シェリー、リキュールグラス

お酒が入ったシェリーグラス

シェリーやリキュールを飲むためのグラス。

アルコール度数が高いため、小さめです。ちびちび楽しむのに適しています。

カクテルグラス

飲み物が入ったカクテルグラスと果物

逆三角形で浅めの形のグラス。

カクテルの中でも、時間をかけずに飲み切る「ショートドリンク」を飲むのに適しています。

クープシャンパン同様、あまり顎を上げずに飲める形です。

オールドファッション

大きな氷とウイスキーが入ったロックグラス

いわゆるロックグラスと同じです。オンザロックで飲むウィスキーのような飲み物に適しています。

ブランデーグラス

ブランデーが入ったブランデーグラス

ブランデーの香りを楽しむために、ボウルが大きく、リムに向かってすぼまった形になっています。ワイングラスの考え方と同じですね。

ワイングラスより脚が短く、温度変化により香りを楽しむ場合は、ボウルを手で包んで使うこともあります。

全部を揃える必要はない!それぞれの特徴を知ってグラス選びの参考に

飲み物が入った様々な形のグラス

ここで取り上げたもの以外にも、世の中にはまだまだ、様々なグラスがあります。

ここで紹介したグラスと飲み物の組み合わせは、あくまで一般的に言われているもの。あまりとらわれる必要はないのかな、と思います。

ただ「より香りを楽しむためには」「より酸味を感じるには」「ゴクゴク飲むには」「泡の立ち上がりを楽しむには」など、楽しみ方に合わせた選び方のヒントにはなるのではないかな?とも思います。

実際、私もビールグラスの選び方を知ってからは、さらに美味しく、楽しくビールを飲むことができています。

好きな飲み物を楽しむための知識として、是非役立ててみてください。

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